気骨の人たち

 今朝も雨が降っています。午前4時にココにご飯をせがまれて起きたのですが、再び布団の中へ。雨の音で再び起きだしたのが6時、テレビをつけるとNHKで「気骨の人たち」という番組が。近頃はこのようなアーカイブ(昔のフィルム)を多用した番組が増えました、そして、そのような番組に目が向くということが、歳をとった証拠でもあるのでしょう。近頃は、自分が歳をとることをかなり肯定的に考えるようになりました。先が見えてきたと言うこともあるのでしょうが、自然と視野が広がってきたとも感じています。もっとも、老眼の進行でメガネが離せなくなったことだけは、困ったことですが。 😉

 番組サイトには次のような紹介が。

激動の昭和から平成にかけて、人々にさまざまな感動やメッセージを伝え発信し続けた人たちが、今年数多く亡くなった。
 自分自身の軍隊経験や戦争体験を書き残したい一心で作家になり、「経済小説」という新しいジャンルを切り開いた城山三郎さん(79歳)、作家であり反戦や市民運動の草分けでもあった小田実さん(75歳)、作詞家の阿久悠さん(70歳)、心理学者の河合隼雄さん(79歳)、建築家の黒川紀章さん(73歳)、モデルの山口小夜子さん(57歳)……。
 戦後をどう生きるべきかを問い続け、創造という時代の最先端を駆け抜け、社会の有り様を思索し提言し続けた彼らの姿や言葉が、NHKのアーカイブスには多数保管されている。そこからは、一人一人の生きることへの信念を読み取ることができる。
 彼らはどのようなメッセージを我々に残しているのか? アーカイブスにある貴重な言葉や映像を駆使して3回シリーズで伝える。
(VTR構成)

 城山三郎の作品は読んだことはありません。小田実との出会いは、やはり『何でも見てやろう』ですね。この本は1961年12月が初版ですが、その当時私は小学校1年生、実際に読んだのは高校生の時だったと思います。もちろんベ平連の活動は知っていましたが、本を手にしたのは百万遍の古書店だったと思います。スポーツとも受験とも無縁のノンビリ高校生としては、時々1人で京都まで遊びに行って、京大周辺の古本屋を巡ることが好きでした。帰りに河原町の喫茶店に入って(六曜社とか、珈琲亭とか)、その日購入した本を眺めることで、同級生よりも少し早く大学生になったような感覚を楽しんでいたのでした。
 小田実の小説はほとんど読んだ記憶がありませんが、彼の経歴で西洋古典学を学んでいることだけは妙に覚えていました。つまり、いくら東大を出てもギリシャ語やラテン語では飯は食えんやろなぁと、高校生にしては妙な感想を持ったのでした。もっとも、私自身が大学に入って(一歩間違えると)その世界へ入りかけたことには、因縁めいたものを感じています。 :mrgreen:
 一年前の今日は、初雪でした。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.