第291回市民寄席

第291回市民寄席 年間5回の京都市民寄席、今回からは京都芸術センターでの開催、nonkiさん・anitiさん、うちの夫婦の4人で楽しみました。会場は古い小学校の講堂を利用しているのですが、丁度いいスペース、ほぼ満席の盛況でした。終演前に雨が降り出したこともあって、帰る頃にはだいぶ涼しくなりました。しかし、仕事帰りに駆けつけてくれたanhiroshiさんも加えての5人、夜が更けるとともにヒートアップ、またまたワインの空き瓶が増えてしまいました。

 今回の番組は次の通り。

桂 三幸「牛ほめ」
三枝さんのお弟子さん、眼鏡をかけての登場に「おや?」と思ったのですが、本題に入るときにはちゃんとはずしたので少し安心。このネタは前座さんが口をさばく練習をするのに格好のネタ、頭で思い出すのではなくて口が勝手にしゃべり出すようになるまで必死で練習するのです。トリの呂鶴さんが初高座の時もやはりこのネタでした。落研の仲間と一緒に角座で聞きましたが、途中で数秒間の間が空いてしまったことを思い出します。一番後ろの席でまだまだお元気だった六代目が、怖い顔をして座っておられたのでした。三幸さん、まだまだ大阪弁になっておらず、時々イントネーションが気になりましたね。大変でしょうが、稽古に励んで克服していただかなくてはなりません(19分)。
桂 阿か枝「金明竹」
文枝一門、明石出身ゆえのこの名前。松阪在住の文我さんの例もあるように、自分の出身地で多様な活動をしていただくのは大変結構なこと。前半の丁稚の接客は笑いのとりやすい部分、そして後半の道具屋の口上の繰り返しが聞かせ処、ただし、客に素養がないときにはちと辛い部分もありますが。細面でよく動く口の筋肉がいい味を出していました(22分)。
桂 都丸「蛇含草」
先月に声帯ポリープの手術をされたばかり、果たして大丈夫かと心配していたのですが、相変わらずの賑やかな高座で安心しました。マクラで枝雀さんのSRを紹介してからの本ネタ入り、一番の聞かせ処の「餅の食べ方」は大受けでした。身体は大柄で豪放磊落というイメージですが、細部にまで配慮した演出もお上手で、安心して笑える噺家さんですね(25分)。
笑福亭呂鶴「借家怪談」
兵庫県立伊丹高校落語研究会の創設者、4年先輩になります。高校の文化祭には毎年来ていただいていたのですが、歳月は人を変えます(もちろん、私自身も)。そろそろ40年のキャリアになるのですね、あまりメディアには登場されませんが、まだまだよく声が出て結構、笑福亭らしい落語を続けていただきたいものです。このネタは夏場によく出るおなじみのもの、ベテランらしく手堅くまとめておられました(26分)。

 anitiさんは今回が生落語デビュー、気に入っていただいたようで結構でした。我が家で上方落語の基本を解説していたのですが、nonkiさんへのブログ講座に続いて落語講座も検討しようかな?

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.