第二回 京の三条寄席

カレーマフィン 何かと忙しくて朝のコーヒーを味わうこともかなわぬ日が続いておりましたが、やっと土曜日の朝、久しぶりにのんびりとした朝食でした。このところ恒例化した朝のマフィン、ハム・チーズ・レタスを挟むのですが、普段は粒マスタードを塗るところ、夕飯に用意していたカレーを使ってみました。気分も変わってまた結構、家で飲むコーヒーは本当に美味しい。豆はいつものびーんず亭(ただし、今はharimayaさんからの差し入れでいただいたもの)、こちらのオーナーは私の今の髪型のモデルであったりします。週末ならではの用事をいくつか済ませ、夕方からは京都文化博物館で開かれた「第二回 京の三条寄席」へ行ってきました。本来ならばnonkiさんのチケットなのですが、仕事が入ったとかで急遽ピンチヒッター。博物館6階の和室は300名の人で超満員、楽しく過ごすことが出来ました。nonkiさん、申し訳ないけど、ありがとう!

 今回の番組は次の通り。

手水回し(桂そうば)
ざこばさんの7番目のお弟子さん、九州出身というのは珍しいですね。自身の言葉の問題から、それを扱う手水回しへと自然な流れ。ただ「ちょうず」という言葉の説明が中途半端、恐らくご本人も、たとえば「手水鉢」などと言われてもご存じないのかもしれません。宿屋の主人と板場のやりとりではまだまだ「らしさ」が足りず、ひたすら精進願いたいところ、16分。
蜆売り(桂まん我)
文我さんのお弟子さん、前回聴いた時はいまいちでしたが、今回はいい出来でした。ご本人から客席に「時うどん・ちりとてちん・蜆売り・佐々木裁き、このうちどれがいいでしょう?」と客席リクエストで演目を決めるという趣向、拍手の大きさで決めたのですが、私の意図とぴったりの「蜆売り。東京でも大阪でも演じられる人情噺めいたストーリー、とくに大阪では十日戎の晩の物語として冬場にはぴったりの噺です。師匠の文我さんの得意なネタでもありますが、三人の登場人物をうまくバランスをとりながらのメリハリのついた一席、本日の秀逸でした、28分。
天災(桂よね吉)
吉朝さんの三番目のお弟子さん、兄弟子の吉弥さんともども非常に人気のある方です。NHKの「ちりとてちん」にも登場されておなじみの方も多いでしょう。どちらかと言えば「七段目」の若旦那などが似合う二枚目ですが、今回は少し違う方向のいらちの職人が主人公。この話はざこばさんの18番とも言うべき演目ですが、まん我さんの若いが重厚さを感じさせる語り口の後と言うことで、少々軽すぎる印象を持ちました、31分。
高倉狐(桂すずめ)
ご存じ、女優の三林京子さんです。現在出演中のNHKドラマの舞台裏の話で客席の(特に女性客を)つかみ、自身の米朝入門体験などを交えてずいぶんと中入り後の空気が和みました。ただ、この段階ではあくまでも「女優・三林京子のお喋り」という印象が強いのですね。噺は「ネタが六つしかない」という中の一つ、高倉狐。2年前にも聴いていますが、この方はこのような高座であることでいいのでしょうね、20分
くっしゃみ講釈(桂米團治)
冒頭に「米團治になることが出来ました」と一言、どっと受けていました。ネタとしては多くの方が取り組むものですが、私の聴いた中では桂雀三郎さんのものがもっとも強い印象で残っています。聴かせ処の、講釈をテンポ良く聴かせながらくしゃみが出そうな処・・・、客席が次の展開を予想しつつ待っているところ・・・、米團治さんの場合は肩すかしを食らわされてしまうのです。襲名後生で聴くのははじめて、これが米團治の落語なのだと思い込んでしまうしかないのかも、26分。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.