凛として美しく

小さな花束

 3月15日(火)、私の職場では卒業式が行われました。今の職場には2004年に新設学部のメンバーとして赴任したのですが、その4期生の、そして学部としては最後の卒業式でもありました。一部の有力(有名)大学を除いて、全国の私立大学のかなりのところで学生減とそれに伴う収入源によって経営が悪化しています。それに伴い大学のあり方も大きく変化し、「人間社会学部」というような「何をするのかようわからん」学部は急速に人気を失い、就職に直結する資格取得を前面に出した学部・学科が増加しています。他方では、かつて否定された「教養教育」の復権が叫ばれて、学士力や社会人基礎力と言った(業界人にとっても)わかりにくい表現を用いながら、大学を再編する動きも強まっています。私の職場でも「資格と品格」というキーワードで新しい大学づくりに取り組んでいるわけですが、「六文字学部」の教員としては厳しい現実が・・・と、お気楽オジサンらしくない文面になってきたのでもう止めます。学部としては最後の卒業式、全体の基本コンセプトは「凛として美しく」、その言葉通りのとても素晴らしい卒業式でありました。

 このところのマイブームは、朝食後の「今日の漢字」。20問の漢字の書き取りに挑戦するのですが、これが結構面白い。30年近くパソコンで文章を書いてきた人間ですから、いざ書こうとしても正確に書けない漢字がたくさんあります。問題の程度は平易なのですが、大丈夫かな・・・と思うものが毎朝数問。間違えた漢字をiPadで拡大表示し、筆順を確認して何度も手書き、なかなか楽しい日課なのです。タイトルは卒業式の総合プロデューサーである同僚の提案した言葉ですが、いい響きですねぇ。知人に「凛子」という女性もいますが、とても曳かれる漢字の一つ。二つ重ねれば「凛々しい」という、私には無縁の形容詞となります。卒業式での彼女たち、本当に凛々しく振る舞ってくれました。会場では総代のみが学位記を受け取りますが、終了後に指定された教室で全員に手渡し。挨拶を指示されたので一言だけ、「これまで貴方たちを支えて下さった方々に感謝し、これからは支える存在になって下さい」と。みなさん、卒業おめでとう。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.