志の輔らくご、初体験

 立川志の輔さんはもちろん(一方的に)よく存じ上げておりますが、彼の生の高座を初めて体験することが出来ました。「志の輔らくご in 森ノ宮」と題して8月25日(木)26日(金)27日(土)の3日連続公演、運良く昨晩のチケットをゲット、満員の森ノ宮ピロティーホールで休憩なしの2時間の高座を堪能できました。立川談志が落語協会を脱退してからの弟子第1号として、談志自身が「立川流の最高傑作」と評したエピソードは有名ですが、その存在感、ステージの構成力、確かに魅力たっぷりの高座でした。今年は小三治・さん喬・談春・三三と、江戸落語のメインストリームを生で鑑賞することが出来ましたが、昨晩の志の輔体験を加えることで、今の私の関心を(ほぼ)満足することが出来ました。後は来月の繁昌亭で菊之丞さんを聴けば年内の江戸落語鑑賞は(多分)終了、今後は(お小遣いの限界も来ているので)近場限定に戻します。

 昨晩のネタは「大河への道~伊能忠敬物語~」と題して、恒例になっている(と言う)東京・Parcoでの正月一ヶ月公演と同じものだとか。伊能忠敬を主人公とする大河ドラマを実現させるべく奮闘する千葉県のプロジェクト担当者を狂言回しに、「大日本沿海輿地全図」完成までの彼の生涯を描くストーリー。メディアで活躍する彼の日常から違和感なく観客を咄の中に取り込んで、現代と江戸時代のタイムトリップを無理なく展開していきます。以前、彼の原作を映画化した「歓喜の歌」を観ましたが、確かに彼の高座には演劇的もしくは映画的要素がたっぷり含まれています。だからこそ、休憩なしの2時間という高座が可能になるのでしょう。会場はMax1030席でチケットは完売、5000円という値段は落語会としては「高すぎる」という気がしていましたが、十分満足できるものでした。ただし、私の懐具合からすればそう何度も行けるものでもなく、願わくば、京都で3000円程度で古典落語の会を望みたい、切にそう思います。

投稿者: myon

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