最初で最後の卒業式

[flickr id=”6852767120″ thumbnail=”thumbnail” overlay=”true” size=”medium” group=”” align=”left”] いい天気に恵まれた春分の日、私の所属学部にとっては最初で最後の卒業式が行われました。定員充足できない学部を改組しての新しい学部のスタート、その学部長に指名された年の終わりには募集停止決定、続いて教員全員解雇という新聞のすっぱ抜きですっかり悪評が定着した我が現代社会学部。それでも、学生たちは理事会と大学との対立やメディアの好奇の目にさらされ続けながらも、今日の卒業式を迎えることができました。同僚諸氏の努力と保護者の励まし、そして何よりも学生ひとりひとりのがんばりがあったればこそ。頼りない学部長として忸怩たる思いではありますが、今日まで支えてくださった皆様に感謝申し上げる次第です。

 もちろん私たちだけではなく、食物栄養学科・児童学科・看護学科の学生たちも旅立っていきました。セレモニーの最後は、学生代表による「誓いの言葉」、現代社会学科も含めて4人の学生が、それぞれの学びの想い出を綴ったメッセージを読み上げます。とくに、看護学科は初めての卒業生、一期生として期待と不安の中での学習や実習、そして国試対策。時間に追われ続けた4年間を振り返り、メッセージの途中で感極まって泣き出しましたが、その涙は多くの同級生にも共通するものでした。全員が退場するまで叩き続けた両手は真っ赤、しばらくひかなかった手のしびれ、それは最初で最後の卒業式の余韻でもあったのです。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.