菊六三席五回目@阿吽坊in京都

 京都高台寺の和食・阿吽坊(あうんぼ)では、東京の二つ目・古今亭菊六さんの落語会を不定期に開催してきました。店主とは古い馴染みであり、私も色々とお手伝い、昨日は数えて第五回目、心配されたお天気も何とか持ちこたえてくれました。すでに昨秋の落語協会による真打抜擢昇進の発表、今春の春風亭一之助さんの単独披露興行は多くの注目を集めています。我が菊六さんも今秋に古今亭朝太さんと二人で昇進、本当におめでたい限りです。座敷二間続きの会場は50名の定員を超えるお客様で熱気むんむん、三席たっぷり楽しんだ後、最後は「古今亭文菊」のめくりを紹介して参加者全員で一本締め。関西では菊六さん単独の会は他には無いはず、従って二つ目として関西で最後の落語会は、無事お開きとなりました。

 毎回この会では三席たっぷり演じていただきますが、今回の演目は「たがや」「四段目」「心眼」。夏に向けて花火のマクラからはじまった「たがや」は、武士と職人の刀のやりとりといういかにも江戸らしい噺。「四段目」は上方では「蔵丁稚」としてお馴染みの、歌舞伎・忠臣蔵を扱ったモノ、お得意の団十郎さんの声色で大盛り上がり。中入り後の三席目はかの圓朝作、八代目文楽の名演は私のiPodライブラリーに。盲人が信心の結果開眼するが、結局それは夢の中の出来事。落ちをめぐって懇親会の場でいろいろ感想を聞きましたが、ご本人に確認したところ「さん喬師につけていただいた噺、暗く嫌な終わり方ではなく、明るくて救いのある演出」としたとのこと。友人たちの多くも感動したとのことですが、落ち着いた高座姿は品があってすでに十分真打級、一層のご精進ご活躍をお祈りいたします。

投稿者: myon

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