柳家三三独演会(2012年9月9日)

 小遣いも厳しいので京都以外の落語会は自粛しているのですが、それでもPiaのメルマガで落語関係が来ると(それしか来ないのですが)ついつい見てしまい、「先行予約」などと言われるとダメ元でクリック・・・。今日もそんなチケットで昼から大阪・ABCホールへ行ってきました。柳家三三独演会「昼下がりの怪談噺」と銘打っての2席、13時開演の14時45分終演というコンパクトな会はあっさりしていて結構でした。昨日の昼・夜、そして今日の昼と3回興行、満席ではありませんでしたが、東京の若手真打ちがこれだけの興行ができるというのが凄い。ただし、個人的には大阪の会はこれが最後だろうなぁ(多分・・・)。

締め込み
こちらでは「盗人の仲裁」、空き巣に入った泥棒が夫婦げんかの仲裁をするというストーリー。「締め込み」という題がよくわからないのですが、「閉め込み」との表記もあるところから泥棒が慌てて羽目板を外して漬け物桶の横に入り込んでいる様子を表したものか。20分のマクラから本編に入り、サゲ前で下りました。いつもより早く帰った男が、泥棒のこしらえた風呂敷包みを見て女房が男を作っての浮気と勘違い、遅れて帰ってきた女房と夫婦げんか、このやりとりが前半の聴かせ処。後半は泥棒が飛び出して喧嘩の仲裁となるわけですが、相変わらず口跡爽やかで女性の描き方も上手。早口のようでいてテンポがいいからちゃんと聴き取れる、聴衆みな納得の42分。
仲入り
真景累ケ淵 豊志賀
真景累ケ淵という単語は私のATOKの辞書には入っておらず、ご存じない向きはリンクを辿ってWikipediaの解説を。ご存じ圓朝作の怪談噺、個人的には高校生の頃に露の五郎師の口演をラジオで聴いた記憶があります。プログラムからして60分近くたっぷりと思いきや、40分で一端切って、その後「このままではお客様も帰りにくい」と小話・みそ豆を軽くやって45分。個人的には通しで聴いたことがないので切り処がわからないのですが、「あれ、もう終わるの?」という印象。怪談ですから無理に落ちを付ける必要は無いのですが、ちょっと中途半端という印象は否めません。むしろ、ハードスケジュールで少し疲れているのか、などと余計な心配をしてしまいました。それにしても・・・、上手いよなぁ。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.