近頃の車内読書

 iPhone購入から5週間が経ちました。先達sampe氏によれば「本を読まなくなる」とのこと、なるほど、確かに通勤車内でもついついiPhoneを触ってしまいますね。ただ、先週は熊野への長旅があったこともあって、少しまとまった読書をしました。本来ならばブログに読書記録を綴るべきところではありますが、まずは購入の記録だけでもと、メディアマーカーへの登録だけは忘れずに行います。購入日や読書状況、簡単なコメントも記入できるので結構便利。twitterとの連携もできるので、お勧めです。
“近頃の車内読書” の続きを読む

メディアマーカー始めました

 ひょんなことから、このようなサービスがあることを知りました。朝食後に早速作業、とりあえず今年の購入図書を登録しています。私の場合は、amazonで検索して、購入するのは楽天ブックス。というのも、amazonでは自分の買い物はアフィリエイトの対象とされないから。もちろん、オンラインで購入したものは記録が残りますが、書店で購入したものについては分かりません。さて、無駄遣いなのか心の栄養なのか・・・。

 メディアマーカー

“メディアマーカー始めました” の続きを読む

孤宿の人

宮部みゆきさんの作品は、文庫化されたものはみな読んでいます。今週の通勤車内読書は孤宿の人、上下2冊をしっかり読んで、たっぷりと楽しませて頂きました。彼女の作品は、やはり現代物よりも時代物の方が好きですね。この作品は讃岐・丸海藩が舞台、もちろん、読めばすぐ分かるように丸亀のことです。私にとっては、大学1年生の夏休みに友人宅を訪れた懐かしい町。善通寺や多度津とともに、瀬戸内の気候や街並みは古い記憶として残っています。この物語を構成する二大要素は御霊信仰と毒、とりわけ御霊信仰については私の授業で取り上げる内容でもあるので、学生諸君にも是非一読を勧めたいと思います。リンクをクリックして、amazonでご購入下さい。

“孤宿の人” の続きを読む

南方熊楠と熊野

 生涯学習吹田市民大学については、すでにこのブログでも告知しています。昨日は第三回目で私の担当、「南方熊楠と熊野」というテーマで話をさせて頂きました。私自身は熊楠を専門的に研究しているわけではありませんが、自分の方法論(=内発的発展論)とフィールド(=熊野)にとっては、畏敬と親しみを感じている存在です。120名の熱心な聴衆に果たして満足して頂けたかどうか、あまり自信はありませんが、やはりこのような場を与えて頂いたことは励みになります。吹田市教育委員会とご参加いただいた皆様に、改めてお礼申し上げます。
“南方熊楠と熊野” の続きを読む

坂口安吾が面白い

 今年のお盆休み(とっくに過ぎてしまいましたが)に読もうと準備していたのが、坂口安吾の歴史三部作。とはいえ、部屋の片付けと酒のために読書は進まず、今頃になって読み出しています。歴史三部作というのは一般に通用する表現かどうか未確認ですが、手元の文庫本にはそのように明記され、『安吾史譚』『安吾新日本地理』『安吾新日本風土記』を指します。私の手元にあるのは河出文庫のもの、それぞれ初版が1988年2月4日、同5月2日、同11月4日となっており、まだ昭和であったわけです。ところが、遅い読者の私にとっては古本でしか手に入らず、amazonで購入した値段というのが、『安吾史譚』定価440円→1500円、『安吾新日本地理』定価580円→2500円、『安吾新日本風土記』定価480円→2100円と、結構な買い物になったのですね。なぜ今頃安吾かというと、先月読んだ川村湊『牛頭天王と蘇民将来伝説——消された異神たち』の影響なのです。京都の祇園祭に学生を連れて行くため、牛頭天王について少し調べていたのですが、この川村さんの著書がたいそう面白く、そこに引用されていた安吾の伊勢神宮について書いたエッセイが読みたくなって、今回の中古文庫購入となった次第。本来なら、そろそろ紀要原稿に手を付けねばならないのですが、なかなかねぇ・・・。
“坂口安吾が面白い” の続きを読む

いわしのとむらい

カボチャのエビ餡かけ

カボチャのエビ餡かけ,
originally uploaded by myonckr.

 一日中雨、朝の散歩も映画も諦めて、終日部屋の中で家事や読書。冷蔵庫・冷凍庫の掃除で夕飯、写真は冷凍庫から発掘したむきエビを使った「カボチャのエビ餡かけ」。淡泊なカボチャに、素麺つゆの残りを薄めた餡をかけました。読書と言えば、ワンクリックで購入後開封せぬままの本がアチコチに。その一つを明けてみると、下重暁子さんの「くちずさみたくなる名詩」がありました。彼女は元NHKアナウンサー、早稲田の国文出身でフリーになってからの文筆活動の成果の一つがこの本。どういう経緯で発注したかは忘れてしまいましたが、彼女自身による朗読CDを聞きながらの読書は贅沢な時間。大きめのマグカップでびーんず亭のコーヒーを飲みながら、いやぁすっかり夏休み気分の一日でした。


“いわしのとむらい” の続きを読む

夏色空間

 昨日まではTシャツを着て、その上にジャケットを羽織っていたのですが、今日からは半袖シャツで通勤。というのも、私にとっては今日から本格的な夏がはじまるからです。その根拠はというと、祇園祭の山立て・鉾立てがはじまるから。もちろん、祇園祭はすでにいろんな行事が始まっているのですが、やはり山鉾が登場しないと気分が出ません。言い換えれば、京都の夏の代名詞・祇園祭がいよいよ本格化する今日こそが夏の始まりと、勝手に決めているのです。そんなおじさんの気持ちをくすぐるかのように、数日前のamazonからのDMのこんな文句が目にとまりました。

40代~50代のおじさんおばさん世代が、青春時代に聴いていた懐かしい夏のヒットソングを集めた、オトナのためのサマーソング・コンピレーションです。山口百恵、キャンディーズ、ピンク・レディー、吉田拓郎、郷ひろみなど、ラインナップも超豪華!!あの頃の淡い夏の思い出にどっぷり浸りながら聴いてください。

 50代のおじさんとしては、これを見過ごすことは出来ません。迷うことなくワンクリック、夏色空間を購入したのでした。
“夏色空間” の続きを読む

桂吉坊がきく藝

 今日の私のミッションは、インフルエンザ緊急対策本部の待機役、午前9時から午後7時まで、何かあった場合に対応するために学内にいるわけです。もっとも、何かあれば連絡していただくことにして、自分の研究室で(かなり)急ぎの仕事の書類作りをするつもりでした。んが、結局ついつい気になってこの本を一気に読了、いやぁ、おもしろかった。桂吉坊は故・吉朝のお弟子さんで、童顔ではありますが入門10年にしてその将来を嘱望される上方落語界のホープ。私も何度か聞いていますが、きっちりとした稽古に裏付けされた本格的な語り口は、同期の桂まん我ともども大変魅力的。その吉坊が朝日新聞社発行の「論座」の仕事で、東西の藝の達人たちへインタビューしたものをまとめたもの。いやぁ、おもしろいですねぇ。何がおもしろいかというと、祖父と孫(or曾孫)というくらいの年齢差がありながら、ちゃんと藝の上での質問が出来ると言うこと。つまり、大変な勉強家なのですね。府立東住吉高校芸能文化科卒業というのも嬉しくて、私の学生にも彼の後輩が一人います。もちろん、分野によって突っ込みの深浅の違いはありますが、こんな仕事が出来たと言うこと自体が、彼にとっては大変な財産となるでしょう。落語好き、古典芸能好きの方はぜひ一読を。もちろん、画像リンクをクリックしてお買い求めくださいね。
“桂吉坊がきく藝” の続きを読む

落語家論

 このところの私は、すっかり小三治です。通勤車内の読書、今朝読了したのが「落語家論」(ちくま文庫)。これは、民族芸能を守る会という団体の会報に連載されたものを2001年7月に単行本出版、2007年12月に文庫化されたもの。正確には調べていませんが、1980年代前半の執筆のものがありますから、40代の小三治師が若手の噺家に向けて発するメッセージと言うことになります。中味は多岐にわたって、後年の「ま・く・ら」と重なる記述も散見されます。私が一番惹かれたのは「鼻濁音のお話」、落語に限らず歌手も含めて日本語の美しさについての言及があります。ゆーみんや松田聖子は濁音で歌も下手だが、内藤やす子・高橋真梨子・加藤登紀子とくると歌によって見事に濁音・鼻濁音を使い分けていると。あるいは、大まかに言って名古屋より西は濁音の世界と言われるのに、笑福亭仁鶴は見事な鼻濁音使い、直接質してみると、若い自分に小米(枝雀)たちと「きれいな言葉を使おう」と話し合ったことがあったとか。加えて、米朝・小文枝、そしてどろどろの大阪を代表する六代目松鶴までもが見事な鼻濁音使いであるという発見、これをもって、東京の落語家に鼻濁音を使えずして江戸の話が出来るのかと問いかけるわけです。巻末の小沢昭一の解説も含め、なかなか読み応えのある一書、いかがですか、ぜひ画像リンクをクリックしてお買い求めください。 😛
“落語家論” の続きを読む

長い一週間でした

焼かないだし巻き 今週はイベントおよび会議が続き、とても長く感じた一週間でした。月曜日は「5月の誕生会」のために早めにかえって支度しましたが、火曜日から金曜日まで22時台の帰宅、珍しく夕飯を作れない毎日。昨日の土曜日も必要があって出勤しましたが、さすがに早めに退出しての夕飯づくり。気分転換も兼ねて、少し頑張りました。このところ、安くて見栄えがするため好んで作るのが「焼かないだし巻き」。鍋に出汁を沸かして、そこへ溶き卵を入れて固め、巻き簀で形を整えるというもの。写真はいささかピントがぼけていますが、それなりにいいものに見えるでしょう? 出来たてはもちろん、冷めても美味しいところも嬉しい。「干物で作るしめ鯖」同様、ここしばらくは来客メニューの定番です。他には「キャベツと豚バラの簡単煮」「アラメの煮物」「小松菜の胡麻和え」「ほくほくサツマイモ」と、みな十分満足できる仕上がりでした。
“長い一週間でした” の続きを読む