今年の盆休みは縄文ロマンを楽しむというテーマ設定をしていたのですが、十分には果たせぬままに休みが終わりました。出勤前に立ち寄った阪急烏丸駅近くのくまざわ書店、普段必要な本はネットで注文しますから、時々は店頭で本の動きをチェックします。ベストセラーコーナーで目にとまったのが「漫画版日本の歴史」、これは
1998年3月「集英社版・学習漫画日本の歴史」全20巻として刊行されたものに文庫化にあたって新編集を施したもの
2007年7月に第1刷が出てますからすでに1年前、全然気がつかなかったのですが、しばらくやみつきになりそうです。
そもそも何故縄文なのか、これを説明しようとすると少し時間がかかります。私の研究フィールドは熊野地域ですが、記紀神話にも登場する古い歴史があります。歴史家ではありませんが、地域研究には歴史的背景の理解が必要なことはいうまでもありません。そのためには、自分が直接扱う時代のちょっと前を理解することが結構有意義なのですが、そこでぶつかるのが三内丸山遺跡以降顕著になった縄文再評価の流れ、この辺りをきちんと理解することでそれ以降の日本社会変化の大きな流れを再度押さえておきたいと言うことなのです。しばらく前から小山修三さんの縄文学にひかれているのですが、そこにも登場する考古学者の岡村道雄さんの監修ということで、本書を選んだ次第。漫画ですから文化特性がストレートに表現されており、所々にある解説コラムもたいへん要領よくまとめられています。後期が始まるまで、しばらく楽しめそうです。