柳家三三、20番目は京都

[flickr id=”8605732636″ thumbnail=”thumbnail” overlay=”true” size=”original” group=”” align=”left”]  柳家三三が47都道府県全てで独演会をやるという三三五五四七、年度末最後の日曜日は京都・大江能楽堂で開催されました。会場着が開場20分前の12時10分、花冷えに配慮してかすでに入場可能でした。この建物は1908年の創建、2001年に大改修を施したとのことですが、大変雰囲気のある結構なもの。能楽堂ならではの会場設営の苦労、前二列はパイプ椅子、その後は畳敷きの桟敷席。私は32番目の入場でしたが、空いている椅子席ではなく、高座正面の桟敷席を選びました。ほぼ正面の好位置かつ座布団の間隔に余裕があって、楽に鑑賞できました。御池駐車場に車を止めて、終演後はゼスト御池で買い物。気に入った器と猪口を買い求めてご機嫌で帰宅、年度末のいい休日となりました。

権助提灯(29分)
沖縄から始まった今回の企画は今日で20日目、昨晩は5年ぶりの花粉症が発症して大変だったとか。確か酒は呑まないはずだし、体型もスリムだし、おそらく健康維持には気を遣っている彼にしても、やはり疲労が蓄積しているのでしょうね。本妻と妾が登場する噺、最前列にいた小学生の男の子をいじりながらも予定通りの進行。女性同士の対立ではなく男の馬鹿さ加減を扱いますから、女性客が多くても安心できる鉄板ネタ。
佐々木裁き(35分)
一席目を下げてから、そのままで二席目へ。こちらは子どもが主人公、やはり客を選ばない無難な選択。大筋において東西で大きな違いはないのですが、やはり上方バージョンと比べると、全体的にあっさりとした印象。個人的には、高校生の時に角座で聴いた米朝師のものをよく覚えています。
文七元結(50分)
古い建物でかつ冷え込んでいたため、仲入りのトイレが男女とも大変混雑。17分の休憩を挟んだ後、マクラを振らずにそのままネタへ。この噺は、大阪の独演会で聴いています。三席とも数カ所言いよどむところがあったのは、やはり疲れのせいだと思います。しかし、それでも彼の実力は十分伝わってきます。つまり、落語家が客を笑わせるというよりも、落語そのもの・噺の登場人物そのものが面白いという、落語の魅力を十分に伝えてくれる高座でした。

投稿者: myon

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