秋立ちぬ

[flickr id=”9448070723″ thumbnail=”thumbnail” overlay=”true” size=”original” group=”” align=”left”]  「風立ちぬ、いざユリカモメ」、誰が言い始めたかは知りませんが、学生時代によく使われたフレーズです。教養主義の残滓を意識する時代の学生たちの、一種の衒いを示して面白いですね。ジブリ作品はいずれテレビ鑑賞するとして、本日から「立秋」であります。「環境論」の授業の中で、「環境は文化である」という話をします。具体的には、四季・二十四節気・七十二侯を紹介し、旧暦時代に培われた日本人の生活様式をとりあげます。授業名から環境問題やエネルギー論を連想しがちな彼女達は、ある種肩すかしを食らったかのよう。大事なことは問題化する以前の環境であって、そこにある自然と人間の細やかな関係を見つめ直すことが、問題解決の糸口となる。と、こんな趣旨の話ではありますが、具体的には、写真のような野菜を見て季節を感じ、同時に画一化・商品化された野菜や食材が持つ不気味さに目を向けて欲しいのであります。

 今年の夏は、何度か生家の野菜をいただいています。一人暮らしの母を支えながら、実質的に寺院運営をしてくれている次兄家族の丹精、昨日もありがたくいただいてきました。基本、赤いものと瓜の嫌いな私にとっては、トマトも胡瓜も自分では(ほとんど)いただきません。胡瓜は他のものと和えれば問題ないのですが、味も香りもほとんど無いスーパーの(安い)トマトは無理。ところが、写真のトマトは美味しくいただけます、それは「お日様トマト」だから。お尻が青くて皮の厚い、実に割れ目が走っているようなものなら平気で丸かじり。夏の名残、今日も美味しくいただきます。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.