しゃべれども しゃべれども

ストライキ 今日は次男の誕生日,三男がいないのはすこし残念ですが,久しぶりに家族全員で外出.映画・食事・買い物,曇り空でしたが何とか雨も降ることなく,楽しい半日を過ごせました.映画は京都シネマで「しゃべれども しゃべれども」,食事は「あきんど 五条七本松店」,買い物は「UNIQLO 五条丹波口店」.息子たちと一緒に映画館で映画を観たというのは・・・,多分「フック」だったと思うのですが(15年前!)定かではありません.回転寿司も,家族としては初体験!近場で手軽,しかし充分満足できる日曜日でした.待ちくたびれたのか,ココは流しの床に寝転がって,ツレアイの調理を妨害しつつ,「相手をしろ」と実力行使.


 このブログの記事によれば,「しゃべれども しゃべれども」の原作を読んだのは4月7日(土)(ついでに,翌日の日曜日にフラガールを観たのでした).京都シネマで別の映画を観たときに予告編で知ったのですが,落語好きとしては原作にはあまり高い評価を与えてはいませんでした.しかし,映画の中の「噺家」たちは皆さん大変素晴らしい!原作は読まなくても(失礼!),この映画は観るべきです. :mrgreen:
 ストーリーは,伸び悩みの二つめ落語家・今昔亭三つ葉がひょんなことから自宅で「話し方教室」をはじめることになり,訳ありの三人の「生徒」に「饅頭こわい」を教えながら,生徒も彼自身も壁を打ち破っていく・・・.三つ葉の師匠役の伊東四朗さん,いやぁ,見事です!名作「火焔太鼓」を演じるのですが,「役者の落語」を見事に演じきっておられます.プロの噺家なら高座で聞かせるのがあたりまえ,しかし,その一部をカットして映画に取り込んだとしてもそれは使えません.役者であるからこそ,カメラの前で(スタッフと共に)演じる落語が可能となるのでしょうね,素晴らしかったです.
 国分太一君,どの程度の練習をされたかは判りませんが,後半の「火焔太鼓」の語り口は見事.業界用語の「化ける」という表現を体現しておられます.そしてそして,子役(?)の森永優希君.10歳の小学生ですが,枝雀の「饅頭こわい」をお手本に,落語も台詞も見事な言い回し.間の取り方がすごい!
 ついつい落語の方に気を惹かれてしまうのですが,それ以外でも落語の背景にある人の暮らしの具体的表現=街並みや人々の仕事ぶりや会話など,上手に(あまりお金をかけずに)描かれていますね.京都の人間がみんな町家で暮らしているはずないのと同様,高層マンションも雑多な繁華街もあって,その同じ時代に「ほおずき市」も続いていることが東京の一つの現実であることに,心地よく納得させられたのでした.

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.