第14回文楽若手会

第14回文楽若手会
第14回文楽若手会

 住大夫師の引退で大勢のファンが詰めかけた4月公演、その後もメディアでは盛んに師と文楽に関する記事や番組が続いています。それはそれとして結構なことですが、やはり次代を担う若手にも注目して欲しい、ということで21日(土)の公演チケットを手配しました。遅れてきたファンとして、とにかく100回観るまでは批評がましいことは控えようとの基本路線に従って、ひたすら楽しんで参ります。
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文楽と向き合う

竹本住大夫引退公演
竹本住大夫引退公演

 文楽4月公演は「七世竹本住大夫引退公演」として、通し狂言「菅原伝授手習鑑」上演中、連日多くの観客が詰めかけています。私はというと、4月6日(日)第一部、12日(土)第二部を観てきました。時間はともかくお金に余裕があればもっと通いたいのは山々ですが、現状はこれが精いっぱい。個人的には文楽との出会いが大層遅かったので、住大夫師の文楽史における位置づけなど十分に理解できぬままに最後の舞台を拝見したことになります。それでも、たとえ最近のことであっても、やはり文楽に出会えて良かったと思います。昨晩の「寺子屋の段」など最後は涙が止まりませんでした、涙を流している自分を素直に認めることができました、これが文楽の一つの力であると感じ入っています。まだ文楽との出会いを果たしていない方、ぜひ劇場まで足を運んでください。
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賑々しく

文楽初春公演
 1月3日(金)、文楽初春公演がスタート、早速第一部に行ってきました。劇場前には長蛇の列、恒例の鏡割りとその後の振舞酒ですね。何にせよ列に並ぶのが嫌いな私は無視して中へ、場内には補助席も出て結構なこと。やはり正月、みなさん席に座るなり舞台上の「にらみ鯛」の写真撮影、勿論私も。終演後はすぐに帰宅して、今年二度目の来客準備。二組四名の友人達と夜の更けるまで酒宴、連日正月を満喫しております。
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懲りずに落語

大皿盛り合わせ
 正月二日も、ノンビリと過ごさせていただきました。普段食事を作る立場としては、お節は楽ですね、詰めるだけでいいのですから(もちろん仕込みは必要ですが)。元旦は重箱に詰めたので、二日目は気分を変えて大皿に、皿鉢料理風にしてみました。中身は同じですが、気分はちいとばかり変わります。そんな正月の楽しみは、TBS落語研究会。普段地上波は見ることが出来ませんから、月に一回BSで録画して楽しんでいます。正月特番として、毎年三が日に前年の放送から三席ずつ選んでの放送、今年はその内の一席は初出というので楽しみにしています。なお、これを含めて日本の話芸・上方落語の会など、テレビで見ることの出来る落語番組については「落語あれこれ」のページに記録しています。
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文楽京都公演(2012年3月4日)

[flickr id=”6807968436″ thumbnail=”thumbnail” overlay=”true” size=”medium” group=”” align=”left”] 今年の我が家は文楽強化年、落語は極力京都地区に限定して、可能な限り文楽をライブで観たいと思います。初春公演のあと2月は東京公演、その後は全国各地を回られます。沖縄、鹿児島、福岡、大分、広島と来ての京都公演、だいぶ前からチケットは手配していましたが、会場である京都府立文化芸術会館のキャパは400名、昼の部は補助席も出る大入り満員でした。文楽劇場以外では初めての体験ですが、舞台設営が興味津々。床をどのようにしつらえるのかと楽しみにしていたのですが、写真のように舞台右手に御簾を吊って、大夫と三味線は左の狭いスペースからの登場、その都度黒子さんが手動で御簾を上げ下げする仕組み。後半に三味線が一人増える場面では、右端の扉から登場されました。何度も通っているホールですが、実は舞台両袖にこのようなスペースがあることに気づいていませんでした。
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初春文楽第2部

 例年なら、大学入試センターの監督業務で職場に缶詰になっているところですが、今年は晴れてお役ご免。これ幸いと、これまで実現できなかった2度目の文楽に行ってきました。1日で1部・2部の両方を鑑賞する体力はないので、昼と夜の番組の入れ替わりを利用、前回と同じ時間帯で楽しんだわけです。今日の文楽劇場は前回以上に人が多く、補助席が出ていました。どうやら団体鑑賞が入っていたようですが、何にしても大入りは結構なこと。私の席は最後列、それでも今回は秘密兵器(?)の小さな双眼鏡を持参したため、必要なところでは人形のアップなど楽しむことが出来ました。
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初春文楽第1部

 昨秋文楽劇場友の会に入会、会員価格での初めての文楽を楽しませていただきました。拙宅から文楽劇場へは決して遠くはありませんが、やはり、終了後はゆっくりと酒を呑みながら語りたい。ところが、近年は酒を呑んでから電車に乗るのがきわめて億劫に。そのため、昼間の公演を楽しんで、我が家でゆっくりと呑むパターンを選択。ちなみに、来週の日曜日も昼間のチケット、1部と2部が入れ替わりますから、今回の公演は全て観ることができるのです。客席には和服の女性の姿が多く、まだまだ正月気分が充満、今夜は正月の残りの日本酒、すこし熱くしていただきます。
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鬼一法眼三略巻(2011年10月30日)

[flickr id=”6293629699″ thumbnail=”thumbnail” overlay=”true” size=”medium” group=”” align=”left”]  錦秋文楽公演は2011年10月29日(土)~2011年11月20日(日)、この間ツレアイの予定が空いていたのが本日のみ、少し前にチケットを確保して(当然2等席)楽しんできました。折しも大阪マラソン当日ということで、地下鉄車内やTwitter上ではその話題で賑わっています。日本橋駅の階段を上がったところにも関係者が一杯、反対側の車線がコースになっていたのですね。開演20分前に到着し、私の座席は後から二列目、真ん中の通路から後側はだいぶ空席が目立ちました。鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)、購入したプログラムによれば「『義経記』を題材に、源義経と武蔵坊弁慶の少年時代と、その出会いまでを描いた時代物です。作者は、文耕堂、長谷川千四で、享保16年(1731)大坂竹本座で初演されました」とのこと。お馴染みの登場人物ですからストーリーも分かりやすく、一度もウトウトすることなくしっかりと堪能させていただきました。
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お盆は文楽

 例年、お盆休みには普段なかなか集中して読めないような大部の書籍を読むことにしています。今年は孤独なボウリング−米国コミュニティの崩壊と再生という700頁近い翻訳書を読むつもりだったのです(コミュニティは私の専門分野と深く関わっています)が、結果的には仏果を得ず文楽の家を読了しました。「仏果を得ず」は三浦しをんさんの作品で2007年11月25日に第一刷が出て、2011年5月11日の第五刷のものを購入しました。7月下旬に国立文楽劇場に赴いた際、その公演の記事をどなたかのブログで拝見し、そこに紹介されていた本書を早速取り寄せたのです。最近文庫本が出たようですが、発注時にはamazonでは品切れ、待てない私は単行本を購入したのです。いやぁ、面白い!夢中になって読み進み、3日間で2度読み直しました。その後、“竹本綱大夫改め九代竹本源大夫、鶴澤清二郎改め二代鶴澤藤蔵襲名記念出版”と帯にかかれた四代にわたる「文楽の家」を読了。お盆休みは、すっかり文楽漬けとなったのでした。
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二度目の文楽

しっかり予習 11月16日(日)午前9時、混雑する京都駅へ集合した一行4人は、私以外は初めての文楽体験。京都から大阪までJR新快速で約30分、その間日本芸術文化振興会発行の『文楽−鑑賞のために−」というパンフレットや、藤十郎さんの解説記事を読んでしっかり予習。大阪駅で地下鉄御堂筋線でなんばまで、千日前線へ乗り換えて隣の日本橋で下車、地下鉄から劇場までの通路がきれいになっていたのでびっくり。到着したのは10時15分くらい、開場までの間展示室でいろいろ勉強。縄文自由人のツレアイは、ボランティアガイドさんを捕まえて三味線を弾いたり下駄を持ち上げたり(ストッキングでなければ履いてみたかったと)大はしゃぎ。ただ、終演後のどさくさで待機していただいていた藤十郎さんに紹介できなかったのは残念。我が家に戻ってからは、前日の第2部鑑賞のharimayaさんも加わっていつもの宴会、いやぁ、楽しい一日でした。
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