[flickr id=”6293629699″ thumbnail=”thumbnail” overlay=”true” size=”medium” group=”” align=”left”] 錦秋文楽公演は2011年10月29日(土)~2011年11月20日(日)、この間ツレアイの予定が空いていたのが本日のみ、少し前にチケットを確保して(当然2等席)楽しんできました。折しも大阪マラソン当日ということで、地下鉄車内やTwitter上ではその話題で賑わっています。日本橋駅の階段を上がったところにも関係者が一杯、反対側の車線がコースになっていたのですね。開演20分前に到着し、私の座席は後から二列目、真ん中の通路から後側はだいぶ空席が目立ちました。鬼一法眼三略巻(きいちほうげんさんりゃくのまき)、購入したプログラムによれば「『義経記』を題材に、源義経と武蔵坊弁慶の少年時代と、その出会いまでを描いた時代物です。作者は、文耕堂、長谷川千四で、享保16年(1731)大坂竹本座で初演されました」とのこと。お馴染みの登場人物ですからストーリーも分かりやすく、一度もウトウトすることなくしっかりと堪能させていただきました。
プログラムにある「これまでのあらすじ」には、「保元の乱(1156)で平清盛と源義朝が勢力を広げ、続く平治の乱(1159)で清盛が平定、義朝は敗走中に死を迎え、平家の世となったのです」と紹介があり、「鞍馬山の段」「播州書写山の段」(休憩)「清盛館の段」「菊畑の段」(休憩)「五条橋の段」と続きます。初心者の私には大夫さんや人形の批評は出来ませんが、何と言っても「菊畑の段」の豊竹咲大夫さんが圧巻でした。時間チェックをしなかったのですが、優に一時間は越えていたでしょうね。鬼一法眼の屋敷で、庭で菊を見ながら自分の生い立ちや兄弟のことを語る場面、弟が熊野で育てられたという件など、熊野をフィールドとする私には興味津々。最後の「五条橋の段」は桐竹勘十郎さんの弁慶が大きな長刀を振り回しての大立ち回り、華やかなフィナーレとなりました。今回はストーリーが分かりやすいので音声ガイドは使わず、正面の字幕をさっとみてから極力大夫さんの語りに集中しておりました。前回に比べれば、舞台の人形の動きにもだいぶ余裕を持って見ることが出来るようにもなりました。もう少し頻回に鑑賞したいとは思うのですが、私の小遣いの範囲では、やはり一回の公演に複数回通うというのは厳しいですね。ともあれ、心豊かに過ごせたいい休日となりました。