遠き五丈原

 昨日の往路で「三国志〈13の巻〉極北の星」を読了。諸葛亮の死後、場面を涼州の山間部で暮らす馬超の家族へ移してのエンディング。乱世の群雄のそれぞれの生き方を描ききった北方三国志、なかなか楽しませていただきました。吉川英治版をほとんど覚えていないのですが、記憶の中にあったのは講談調のストーリー展開と劉備・関羽を中心とした「徳追求路線」。劉備の死後、諸葛亮の南進政策以降は読みづらかったことを思い出します。それに対して、北方版は呂布と張飛に対する「単純な乱暴者」というシンプルなイメージを一新してくれました。馬超の造型も魅力的ですね。彼らの人間としての内面の襞を描こうとした、まさに「生追求路線」、史実を描く歴史小説ではなく、人の生き方を描く時代小説として大変成功していると思います。

 昨日は曇り空ではありましたが、北千里も京都もほとんど雨は降らず。今朝は5時頃の強い雨音で目が覚めました。ほぼ同時に雷鳴もとどろいていましたが、せいぜい20分程度か。朝食と洗濯を終えた8時過ぎから再び雨が降り出しています。ツレアイは昨日・今日と二日続いての舞鶴方面への出張、看護課程を持つ高校訪問です。昨日は帰りの時間を利用して天橋立へ立ち寄ったとか。私はこれから雨の中の出勤、このお天気では歩数の伸びはあまり期待できません。 😉
 ちなみに、帰路の北千里で購入したのは瀬戸内寂聴「源氏物語 巻一」、高校生の頃に原文で全巻読破に失敗して以来、今度は気楽に読んでみます。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.