第50回桂米二臨時停車の会

 京の噺家・桂米二さんは、数多くの落語会の世話をしておられます。原則として、京都での会で都合のつくものは出向くようにしていますが、この会とはこれまであまり縁がありませんでした。昨晩はうまい具合に調整ができたので、出先のツレアイと待ち合わせ。前売りなしの18時30分開場ゆえ18時ちょうどに受付到着、4番目でした。会場の京都府立文化芸術会館の和室は大学入学直後に友人諸氏を連れて落語体験を企画した思い出の場所、もちろんまだまだお元気な米朝師の噺が楽しみでした。早めに来場する方の大半は少しだけ用意された椅子席狙い、もちろん若い我々は椅子には目もくれずに窓際の座布団席へ。60名程度でほぼ一杯の空間は、落語を楽しむには誠に結構。四席二時間は、畳の上で聴くにはちょうどいい番組でした。

四人ぐせ(笑福亭生寿
笑福亭松喬さんの三番目の弟子・生喬さんの初めてのお弟子さん、入門4年目の若手です。友人4人がそれぞれの癖を直すために賭をするというお馴染みの噺、このクラスに期待するのは素直さだけ。その意味では好演でしたが、比較的高齢の方が多い会場では、もう少しゆっくりしゃべらないと聞き取れない方がいらっしゃると思います(14分)。
おごろもち盗人(桂 雀喜
桂雀三郎さんの最初のお弟子さん、同志社大学出身で18年のキャリア、若く見えるけどもう40代なのですね。おごろもち盗人は東京ではもぐら泥、土竜のように土を掘って鍵を開けて侵入する泥棒の話。上方では膝隠しと見台の間に手を入れて、泥棒の動きを表現します。マクラの自身の泥棒体験がいささか長くてだれてしまったのはもったいない、多分割り当て時間をオーバーしたはず(30分)。
たちきれ(桂 米二
この噺は、2006年10月15日の30周年記念落語会で聴いています。大変いい出来だったことを記憶していますが、昨晩はいまいちでしたね。出だしから滑舌が悪くて聞きづらく、ご本人も少しいらついているような雰囲気。後半はだいぶ持ち直しましたが、こちらの気持ちが離れてしまって残念でした(45分)。
中入り
青菜(桂 米二)
中入り後ということで気分転換、ネタも夏の定番ということで打って変わって生き生きとした高座。やはり上方では、後半の長屋でのやりとりが楽しい。暑いときには、やはり暑さを共有しながら聞く噺が楽しいですね(26分)。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.