今年の連休の仕上げは、京の噺家・桂米二さんの一門会に出かけました。二葉ちゃんの入門で可能となった一門会、第一回は今年の1月29日(日)のこと、この時はメールでの「予約第一号」の栄誉に輝いたのですが(?)、二葉ちゃんの「東の旅発端」を生で聴けて大満足。二回目の今回もよく入っていますが、おっちゃん連中のお目当てはもちろん二葉ちゃん、今回も「動物園」を熱演。二乗君には申し訳ないけど集客力は明らかに妹分の方が上、その分、噺で頑張ってほしいものです。
- 動物園(二葉)
- これまでこの噺で印象に残っているのは雀々さんとこごろう改め南天さん、軽いネタではありますが、子ども相手の時などに重宝するネタ。虎の皮を被るときなどにもう少しゆっくりとやればと思いましたが、全体通して楽しく聴かせていただきました。とにかくこれから舞台をこなして、噺を身体に入れて欲しいですね、19分。
- 四人ぐせ(米二)
- 米朝師匠の内弟子時代に10本のネタを付けていただいたうちの一つとのこと。その10本の内訳を是非知りたいところですね。この噺も、登場人物が多くともくせの使い分けで表現すればいいのでわかりやすいネタ。こういう噺こそ、ベテランがやると無理なく笑えます、20分。
- 短命(二乗)
- 今回は自分がトリをとるのでいささか緊張気味のスタート、すぐに「夫婦の話」というので、おや? とりネタは「崇徳院」とわかっているのに、なぜ夫婦の話をやるのか? 最初に訝しく思ってしまったので、乗り切れないうちに終わってしまいました。もう10年選手、他にもあるやろに、27分。
- 愛宕山(米二)
- やはりこの噺は何と言っても米朝師、直伝であることを十分に意識しながらの熱演。米二さんのいいところ(と私が解釈しているのは)変な工夫をしないところです。先人の努力で仕上がった噺を、目先の笑い欲しさに変なくすぐりを入れたりして壊してしまうのはちと辛い。若い人で時々そんな目に遭うこともあって、気持ちよく聴ける高座でした、37分。
- 中入り
- 崇徳院(二乗)
- 今回は師匠の前でトリをとるということでかなり緊張気味、入りがどうしても調子が高くて聴いているものに緊張を強いてしまうのです。そのせいで、後半になると熊五郎以上に本人が疲れているかのような印象を持ってしまいます。もう少し、力を抜いて入ればずいぶんと違ったものになるでしょうに、37分。
会の終了後には、以前から頼んでおいた5月8日(木)米二・南天二人会、さらに7月14日(土)桂米二独演会のチケットを受け取りました。大阪の夜の会はちとつらいのですが、南天さんの襲名公演にいけなかったので、何としても聴いておきたい。と言っても、授業を早く終わる口実にはならんやろなぁ。