フラガール

白?ピンク? 7日(土)は朝から曇り空,途中から雨が降り始めたので予定していた外出を辞めてひたすら読書.5月に公開予定の映画「しゃべれども しゃべれども」の原作を読了.8日(日)は朝から上天気,洗濯を済ませてから近くの七条中学校で投票を済ませ(私が住んでいる京都市下京区では市議会は無投票,府議会分だけ)そのまま梅小路公園へ.昨日の雨にもかかわらずソメイヨシノはしっかり満開.植樹して間なしの小さな樹にもしっかりとした花が.先週眺めた辛夷はすでにピークを過ぎていました.そのままJRをくぐって東寺,目指すはみなみ会館,今日のお目当てはフラガール.やっと観ることが出来ました,そして,観てよかった!


 「しゃべれども しゃべれども」の原作は佐藤多佳子.いつだったか,京都シネマで映画の予告を観たことで知った方ですが,作品は読んだことはありませんでした.映画の公開まで時間があるので,例によってamazonで作品を注文したのですが,一足先に一冊だけ届いたのが神様がくれた指.スリと占い師が登場する都会派アドベンチャー(?),ここ数日の通勤電車内でなかなか楽しませてくれました.そして,しゃべれども しゃべれども.映画の予告編をすでに見てしまったので,そのキャストのイメージのままに読んでしまいました.噺家が登場するということで購入したものですが,さすがに落語そのものを詳しく扱うものではありませんから,個人的には少し物足りない面もあります.しかし,書き手としては上手なのでしょう,飽きさせることなく引き込まれていきました.
 さて,フラガールをやっと観ることが出来ました.ツレアイは一度観ているのですが,もう一度是非みたいということで京都シネマの予定をみなみ会館へ変更したのでした.彼女は博多生まれの筑豊育ち,東と西の違いはあっても同じ時代を炭坑町で育っているだけに,感慨もひとしおなのでしょう.私自身が筑豊の炭鉱地帯をみたのは70年代半ばでしたが,もちろん山は閉じられ国鉄は幹線以外は廃線化,しかしそれでも,炭坑住宅は一部残り,街のあちこちに「良かった頃」の残滓を伺うことは出来ました.
 採炭の邪魔になっていた温泉を資源として捉え直しての常磐ハワイアンセンターが,現在も存続していたとは知りませんでした.地域資源の再発見・参加型まちづくりの事例として,地域社会学や過疎対策論の授業でこの映画を(そのまま見せることは無理としても)ぜひ,教材として利用したいと思いました.何しろ,高度経済成長やエネルギー革命などと言っても,石炭そのものを見たことがない学生が大半なのですから,講義でリアリティを持たせることは至難の業です.

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.