京都・らくご博物館【春】

 会議続きの木曜日,授業の合間の事務処理に忙しかった金曜日,連休直前の慌ただしいここ数日でした.昨夜は久しぶりの落語会,京都国立博物館の「らくご博物館」も数えて13回目.春夏秋冬それぞれに5席の落語の会,ちなみに前回は1月19日のセンター試験前夜の寒い夜.私にとってはもはや風物詩的イベントになりました.

 18時30分の開演に遅れること30分,2席目のまん我さんのサゲ直前でした.今日の番組は次の通り.

●桂 佐ん吉「 」
吉朝さんの6番目のお弟子さん.残念ながら間に合いませんでした.
●桂 まん我「桜の宮」
会場に到着したのは,ちょうどサゲ前の盛り上がる場面.かなりの熱演で大いに受けていました.「花見の仇討ち」とも言われ,この時期にふさわしい季節ネタ.2年前に同じ会場で南光さんで聴いています.
●桂 南光「鹿政談」(32分)
本来は米二さんの出番ですが,都合で南光さんが先に上がられました.米朝師に習われたとかで,マクラも全て米朝流.完成度から言えば60%くらいかな.奉行がいささか力みすぎて「威厳」にかけます.
●桂 八天「星野屋」(23分)
八方さんの2番目のお弟子さん.この噺は私は初めて聴きました.旦那とおてかけさん親娘の駆け引き,サゲ前が一気に盛り上がって,オチもなかなかのもの.この人は以前市民寄席で「遊山船」を聴いたことがありますが,なかなか力のある方です.ちなみに,今夜の私の座席は最後列.離れてみると,フットボールアワーの岩尾君と似ています.
●桂 米二「茶の湯」(27分)
この噺は2004年6月2日の独演会で,anhiroshiさんと一緒に聴きました.今夜は風邪気味だとかで少し声が出にくいようですが,かえって力みが抜けていいようにも感じました.米二さんは南光さんなどと違って「笑い顔」が似合わないので,無理に客にこびるのではなく,淡々と自分のペースで演じるところに真骨頂があるように思えます.その点で,今夜の噺などは彼にぴったり.実際に茶道をされている方がどう受け止められるかは判りませんが,庶民感覚からは大いに笑えるネタ.サゲもしゃれてますね,好きな噺の一つです.

 中入りの間に次回のチケットを求めました(8月17日).しかし,ここと思う席はすでになく,常連客の多さがわかります.今回も立ち見の出る盛況,当初は階段教室のような構造に違和感がありましたが,それも慣れると気にならなくなりました.米朝一門が中心ということで勉強熱心な人が多いので,聴き応えのあるいい会に育ちつつあります.

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.