歓喜の歌を観てきました

 昨晩のうちに雪は止み、今朝はあちこちで「ドサッ」という音、屋根から雪が落ちる音なのですね。そんななか、東宝シネマズ二条で歓喜の歌を観てきました。原作はすでに読んでいましたが、期待に違わぬいい映画でしたね。積極的に現代を表現するという意味では、落語界では西の文珍と東の志の輔。原作となる志の輔さんの時代を見る目の確かさと、映画制作に関わる人々の仕事を楽しむ姿勢、その両方が相まって、さほどお金をかけずとも十分楽しめるという、良質の映画に仕上がっていると思います。いろんな意味で現代を描いている佳作だと思います。 😀

 ストーリーなどは公式サイトで確認いただくとして、主演の小林薫さん、いい役者ですね。これまできちんと観たことはないのですが、二枚目が三枚目を演じて笑いをとる的な芝居ではなくて、二枚目半のいい加減さが実は魅力になるという(おそらく)監督の狙いを自然と表現できる人なのでしょうね、いい仕事だと思います。
 相手役の安田成美さん、結婚前よりも数倍魅力的に感じます。なんというか、開き直った女性の凄さを可愛く表現されているところは、彼女がちゃんと年齢を重ねているという証明なのでしょう。
 しかししかし、一番感銘を受けたのは本編が終わってからのエンドロールのBGM。和田アキ子でヒットした「あの鐘を鳴らすのはあなた」、以前から好きな歌だったのですが、ストーリーの展開を踏まえて仕上げにこれを使うと言うところに、監督の狙いをみたような気がします。安く作りつつも楽しく笑う、こんな映画文化をぜひとも継続してほしいと思いました。みなさん、これはぜひ劇場でご覧ください。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.