手の甲

 連休明け、やはり身体が重いですね。非常勤の日ではありますが、月に1回(正確には5週間に1回)の受診日のため朝一番で京都南病院へ。受付でカードを通すと「予約診察」との表示、なるほど、前回の診察後に次回の案内の紙をもらったのはこのことだったのですね。いつも通りの診察と採血、診察室では体重が77.5kg(もちろん着衣状態!)、血圧が141-83(?)、前回同様の薬を処方していただきました。普段より30分程度遅い電車で松阪に向かいましたが、往路で読んだのが先日afiaさんから紹介していただいた松永さんの本。一気に読了、楽しく読み進めながら、いろいろと興味深い事柄を発見し教わりました。松永さんの著書は、サイドバーにリンクを張ってあります。アマゾンで購入できますので、ぜひリンクを辿ってみてください。

 本の中味はご自身でお読みいただくとして、トピックを一つだけ紹介、それは「手の甲の役割」の話。一つは「テーブルのものをこぼさないようにする裏ワザ」、これは京都ライトハウスでの訓練の一端の紹介。

「・・・そういう粗相を避けるために、手の甲を使います。手の甲の側でコップを探し、甲に触れたら、それをさっと持ちかえる。これだけで、コップを倒したりするリスクは非常に減ります」

 あるいは、「手引き(=目の不自由な人の移動のお手伝いをすること)」の際には、

「見えない僕たちが、見える人のひじを持たせてもらって歩くのが基本です。けれども、僕たちには、相手の人のひじがどのあたりにあるのかわかりません。さりげなく、スマートにひじの位置を知らせるために、あなたの手の甲を僕たちの手の甲にさっと触れてください。これが<私の腕はここですよ>の合図になります。見ず知らずの人の手をにぎったりするのは抵抗があるでしょうが、手の甲を触れ合わすくらいであれば、問題ないでしょう」

 他にも「具体的コミュニケーションの方法」のトピック満載、社会の問題点や制度の不備などを指摘することも(もちろん)大事なことですが、「1日3キロ、1年300日、白杖ついて京都の街を歩く」人の言葉だけに、具体的な出会いの中で体験された事柄をうまく経験化して語っておられます。とても読みやすく楽しい本ですよ、ぜひご自分で購入してお読みください。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.