エル・アナツイのアフリカ、お勧めです!

 10月15日(金)、昼までに仕事を片付けて午後から国立民族学博物館へ行ってきました。私の職場の最寄り駅は阪急千里線の終点北千里駅、隣の山田駅で大阪モノレールに乗り換えるとすぐに太陽の塔が見えてきます。かつては賑わいを見せたエキスポランド、事故後の変転の中ですでに観覧車などは撤去され、今春からはファーム・エキスポと名付けられた農業体験施設がオープンしています。もっとも、私自身久しぶりに乗ったモノレールの車窓から初めて知ったのですが。ただし、この施設については時間の関係で車窓から眺めただけ、一路みんぱくを目指します。今日のお目当てはエル・アナツイ、どんな人かご存じですか?

ガーナ生まれでナイジェリア在住の彫刻家エル・アナツイ (1944-)は、近年、ワインやビールの瓶のふた、あるいはシールといった廃品を使い、優美でスケールの大きな織物を織りあげることで知られています。すでにヴェネツィア・ビエンナーレにも二度招かれ、また作品も主だった博物館、美術館に収蔵されるなど、いまやアフリカのみならず、世界的にもめざましい活躍を見せています。


 私自身予備知識を全く持たずに出かけたのですが、「彫刻家」という先入観があったため、最初のコーナーの木彫の展示は「フム、フム」と眺める程度。しかし、次のコーナーでいきなり驚かされました。膨大な量の酒瓶のフタやシールで編み上げられた巨大な「織物」が出現したのです。巨大な織物の背後から扇風機で風を送り、独特の音と動きであたかもモダン・アートのようなパフォーマンスがあったり、床に広げた大きな織物をまとめ上げて富士山を表現したり、薄暗い室内を織物で仕切って混迷する世界を暗示したりと、いやぁ、面白かったですよ〜。たまたまいただいた招待券を無駄にしたくないという程度の気持ちで出かけたのですが、これなら、もう一度チケットを買って見てみたいと思いました。展示は12月7日(火)まで、読者の皆様、是非お出かけ下さい。

投稿者: myon

このブログの管理人は,京都の下町に住み,大阪の女子大に勤務するお気楽オジサンです.通勤車内の読書記録・上方落語鑑賞メモ・料理食べたり作ったり・同居猫ココの日常などを主なコンテンツとしています.