いやぁ、暖かくなりました。日の出も早くなったし、朝一の梅小路公園までのウォーキング途中、至る所で季節の変化が目で感じられます。そんな穏やかな日曜日、朝から布団カバーやシーツなどの大物の洗濯を済ませ、午後から向かったのは京都シネマ、今日のターゲットはハーブ&ドロシー、いやぁ素晴らしい!2週間前のルイーサも良かったけど、今日の映画は生きることの意味や値打ち、そしてこれからも楽しく生きたいと思えるような勇気もいただきました。概要は次の通り。
マンハッタンで慎ましく暮らす元郵便局員ハーバートと元図書館司書ドロシーのヴォーゲル夫妻は驚くほどのアートコレクター。所狭しと並べられた作品は二千点以上! 彼らのルールは無理せず買うこととアパートに入るものを買うことだけ。現代アートにとり憑かれた独学の老夫婦が世界のアートシーンを次々と変えていく光景は必見!
言っちゃあ何だけど(言わんでもいいけど)、私だって美術館や博物館は好きだし、芸術や伝統芸能のライブパフォーマンスの意義を理解する気持ちはあるつもり。しかし、アーティストを具体的に好きになる=理解することはあり得ても、その具体的な表現たる作品を自分のものにする=購入するのはいささかというか、かなりハードルが高いわけですね。しかし、この映画の主人公=ヴォーゲル夫妻は極めてシンプルな原則の下、それを実践し続け、結果的には空前絶後のコレクションを実現し、しかもそれを無料で市民に還元してしまうのです。お腹一杯よりも胸一杯、それこそが幸せな暮らしのありようではないかと、老夫婦は穏やかにかつ面白く語り続けます。その存在感、夫婦愛の有り様、いやぁすごい!ここ数年で観た映画の中でも、軽くかつストレートに自分のハートに入り込んでくる秀作、これはぜひともご覧いただきたい映画です。映画の余韻に浸りつつ、風呂から上がってブログを書けば、またもやよみがえる感動がワインを要求するのでした。