歌之助が遺したネタ達(2012年1月4日)

 いつの落語会だったか忘れましたが、その日戴いたチラシにあった標記の落語会が気になって、今年初の天満天神繁昌亭に出かけてきました。2代目歌之助という方は、入門当初は「扇朝」という名前で、私など実はこちらの方が親しみがあったりします。昨晩のプログラムによれば、米朝師への入門が1967年7月、歌之助への改名が1975年1月ということですから、私が高校生の頃、まだ駆け出しの時に何度か聴いているということになりますね。後年になって桂米二さんの高座などで「不幸を呼ぶ男」というエピソードをよく聴きましたが、残念ながら個人的には体験しておりません。亡くなられたのが2002年1月2日、丸10年ということで桂九雀さんがプロデュースされたのがこの会、出演者が故人の思い出を語りつつ、教えていただいたネタを披露するというもの。当代歌之助君の人柄もあって、あっさりと嫌み無く、とても気持ちのいい会でありました。
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第53回桂米二臨時停車の会(2011年12月16日)

 京の噺家桂米二さん、小さな会を沢山開いていらっしゃいますが、会場としては京都府立文化芸術会館がホームグラウンドのようなもの。とくに和室は定員60名とちょうどよく、マイクを使わずに落語を聴くにもってこい。ただ、近頃は座布団の上で2時間というのはさすがにしんどくなってきました。数えて53回目、今日のお目当てはもちろん二葉さんの「東の旅発端」、前回のこの会場では動物園で三度絶句したとは本人のTwitterでの告白、果たして今回はどうなるのか。そんな心配を胸に秘めた、いわば我が子の発表会を見るかのような心持ちの方は、私以外にも大勢おられたはず。結果は・・・、十分満足できるものでした。
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第50回桂米二臨時停車の会

 京の噺家・桂米二さんは、数多くの落語会の世話をしておられます。原則として、京都での会で都合のつくものは出向くようにしていますが、この会とはこれまであまり縁がありませんでした。昨晩はうまい具合に調整ができたので、出先のツレアイと待ち合わせ。前売りなしの18時30分開場ゆえ18時ちょうどに受付到着、4番目でした。会場の京都府立文化芸術会館の和室は大学入学直後に友人諸氏を連れて落語体験を企画した思い出の場所、もちろんまだまだお元気な米朝師の噺が楽しみでした。早めに来場する方の大半は少しだけ用意された椅子席狙い、もちろん若い我々は椅子には目もくれずに窓際の座布団席へ。60名程度でほぼ一杯の空間は、落語を楽しむには誠に結構。四席二時間は、畳の上で聴くにはちょうどいい番組でした。
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噺家生活35年の桂米二独演会

マメさの証明

 昨日に続いて、今日も落語であります。京の噺家・桂米二さん、米朝師に入門してから35年、節目の年の独演会に行ってきました。アバンティホールが龍谷大学アバンティ響都ホールと名前を変えた昨年は休まれたので、前回は2009年11月5日のこと。その時は最前列で聞いていましたが、今日の席もやはり最前列、足が楽に動かせるので助かります。彼は私より3歳年下ですが、ほぼ同時代の落語状況を共有していますから、書かれたモノやマクラに登場する多様な話題はほぼ通じるわけで、ある意味一番安心して聴ける噺家さんでもあります。性格的にも似たところがあってとにかくマメ、写真のように自分の落語会では関連する情報を使用済みのチラシの裏に印刷して配布、メルマガ発行も含めての情報発信にはきわめて熱心。最近はTwitterも始められましたが、Facebookはどうなんやろ?
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第14回もんぼう寄席

 今月は、落語会の予定がけっこう入っています。日曜日の夕方、西本願寺の宿・聞法会館で開かれた第14回もんぼう寄席に出かけてきました。会場は堀川通花屋町北西(西本願寺北)、拙宅からは着物姿のツレアイの足に合わせて徒歩20分強、15時30分の開場と同時についたのですが、すでに長蛇の列。会館3fのホールの椅子の数は(多分)22*20=440、場内アナウンスによれば「満席」とか。聴衆はオバチャン率&着物率高く、開演後にはドアを閉めるので熱気で汗ばむほど。市民寄席などとはだいぶ雰囲気が違い、常連さんと言うよりも門徒さんが多いようで、新鮮な反応=笑いが多くて、私にとってはそれ自体が新鮮でした。米二さんによれば、前回からは半年空いてしまったが、次回は3月に決まったとか。とまれ、自宅近くの4席で1000円という、誠にお値打ちの落語会でありました。
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米二・塩鯛二人会

 12月7日(火)、念願の天満天神繁昌亭へ初めて行ってきました。阪急電車淡路駅で地下鉄堺筋線に乗り換えて南森町駅下車、日本一長い天神橋筋商店街のすぐ近く、いい場所にありますね。中に入ると、想像していたよりもだいぶこぢんまりとしていい大きさ、ただ、椅子はいただけませんね。座席は固いし前後の空間も狭い、建設時期からすればもう少しゆとりのある設計かと思ったのですが、やはり費用の関係か。冬場ということでみなさん厚着、和服姿の女性など席の出入りにだいぶ苦労されていました。二人会は三回目、ただし、都丸さんの襲名後は初めて。季節感あふれるネタにひかれてやってきたのですが、十分満足できる一夜でした。
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談春、三三、初体験

これから落語会

 一度は生で聴いてみたいと思っていた立川談春、きっかけは書店で彼の著書を手に取ったことですが、その後談志との親子会の様子を収録したDVDを購入し、これは何としても聴いてみたいと思ったのです。そのDVDの中にちらっとだけ出演していたのが柳家三三、こちらはほんの短いコメントに噺家としてのセンスを感じ取った次第。その二人が出演する落語会が京都で開かれるとあっては、これは捨ててはおけません。情報をゲットするのが遅かったのですが、何とか補助席の最後2枚をゲットして昨晩の会に出かけてきました。結果的には大正解、いや、大盛会、もう少し時間をあげたかったのが正直なところ。今後は、もう少しこまめに落語会情報を押さえていきたいと思います。
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桂米二独演会で花緑さんを聴きました

 11月5日(木)は55回目の誕生日、自分へのご褒美(?)という勝手な理屈で、桂米二独演会へ行ってきました。何しろこの一週間は一泊二日の出張が2回入ったこともあって、いささか疲れ気味、その意味ではいいリラックスの時間となりました。会場は京都駅南のアバンティホール、チケットは落語つながりのWさんに手配していただき、最前列をゲット。足を組み替えたり投げ出したり自由に出来るので、ありがたい。今回は東京から柳家花緑さんがゲスト、初めて聴きましたが、華やかでいいですね。終了後はWさんたちとの飲み会を断念して帰宅、何しろ翌朝が早いので。それでも、帰ってみると友人からのプレゼント=ワインが届けられてあったので、ご厚意をありがたく頂戴してから、深い眠りにつきました。
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京都・らくご博物館【秋】〜紅葉寄席〜 vol.23

「らくご博物館」、決して落語を展示した博物館があるわけではありません、博物館で開催される落語会なのです。京都国立博物館が主催するこの催し、今回が数えて23回目、年4回ですから6年になるのですね。前回伺ったのが2007年10月26日のこと、私にとっては2年ぶりということになります。ただし、会場となる京都国立博物館は現在工事中、ここ数回は七条通を挟んで南側にあるホテル・ハイアットリージェンシー京都での開催となっています。2年前までは毎回ほとんど満席で立ち見が出るくらいでしたが、昨晩は以外と空席が多かったという印象を持ちました。やたらと座席を増やしたと言うこともないでしょうし、やはり博物館で開くことに意味があるのかな。ま、それはともかく、近頃はブログ更新もままならぬほど余裕のない日が続いていたので、いい気分転換となりました。
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