第300回市民寄席に行ってきました

今日のお楽しみ

 先日京都文化芸術会館の40周年記念落語会に行きましたが、昨晩は京都会館の50周年記念落語会=数えて300回目の市民寄席。第1回が1957年といいますから、半世紀以上も続いているのですね。私のブログでも、3年前に市民寄席50年という記事を書いています。その記事の中には何回目の会であるのか不明の記事への言及もあったのですが、昨晩のパンフレットの年表で不明の部分を訂正できたのはラッキー。今年は有り難いことに友人のおかげで年間席札がありますから、チケット手配の面倒がありません。午後から休暇を取って着物に着替えたツレアイと、西大路七条から202系統のバスに乗車。開場15分前には会場着、少し余裕があったので疎水沿いをぶらぶらと。水に映る緑の濃淡、サツキの紅白、まさに風薫る五月なのであります。
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談春、三三、初体験

これから落語会

 一度は生で聴いてみたいと思っていた立川談春、きっかけは書店で彼の著書を手に取ったことですが、その後談志との親子会の様子を収録したDVDを購入し、これは何としても聴いてみたいと思ったのです。そのDVDの中にちらっとだけ出演していたのが柳家三三、こちらはほんの短いコメントに噺家としてのセンスを感じ取った次第。その二人が出演する落語会が京都で開かれるとあっては、これは捨ててはおけません。情報をゲットするのが遅かったのですが、何とか補助席の最後2枚をゲットして昨晩の会に出かけてきました。結果的には大正解、いや、大盛会、もう少し時間をあげたかったのが正直なところ。今後は、もう少しこまめに落語会情報を押さえていきたいと思います。
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新・染屋町寄席へ行ってきました

 昨年9月に惜しまれながらも閉幕した染屋町寄席法然院の梶田師を中心とする実行委員会のご努力で再スタートすることに。昨晩はその第1回目、超満員の会場の一番後、演者の顔の見えない席で堪能しておりました。会場はちおん舎、私は初めてですが、烏丸三条から少し西に入ったところ、いい場所でした。桂ちょうばさんと桂二乗さんという、それぞれ京都に縁のある若手2人を中心として、隔月に開催されます。2回目は5月14日(金)、3回目は7月9日(金)、4回目は9月10日(金)とすでに決定、みなさま、ぜひ応援してあげてください。
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また、古今亭菊六さんを聴きました

古今亭菊六さん
第2回江戸の噺家落語会@阿吽坊
 阿吽坊で開催された第2回江戸の噺家落語会@阿吽坊、関西ではなかなか聴く機会のない東京の噺家さんをお招きしようという企画。昨年8月の第1回に続いて、今回も古今亭菊六さんを聴くことができました。最初に「時そば」、会場の雰囲気をほぐすための長めのマクラを含めて35分。関西では「時うどん」ですが、案外「時そば」を聴いている人は少ないのです。「うどんをそばに換える」だけの話ではないことを分かって頂くための、いい機会でもありました。後の懇親会では、「かまぼこ」と「ちくわ(ぶ)」で大層盛り上がっておりました。一席目の後に高座後ろの屏風を外すというハプニングがありましたが(harimayaさん、ごめんなさい)、すぐに二席目に入って「湯屋番」。若旦那が番台で妄想にふける笑いの多い噺、艶っぽさは必要ですがいやらしくなっては興ざめ、物まねも含めて上々の出来、22分。中入りを挟んで三席目は「子は鎹」、関西では最近ざこば師がよく演られますが、ストーリーはおなじみのもの。子どもの表現が大事ですが、前半はしんみりとした雰囲気であどけなく、後半は少し生意気ながらも見事に両親を結びつける。やはりこの噺は、江戸の噺家さんで聴く方が好きです、32分。
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桂米二独演会で花緑さんを聴きました

 11月5日(木)は55回目の誕生日、自分へのご褒美(?)という勝手な理屈で、桂米二独演会へ行ってきました。何しろこの一週間は一泊二日の出張が2回入ったこともあって、いささか疲れ気味、その意味ではいいリラックスの時間となりました。会場は京都駅南のアバンティホール、チケットは落語つながりのWさんに手配していただき、最前列をゲット。足を組み替えたり投げ出したり自由に出来るので、ありがたい。今回は東京から柳家花緑さんがゲスト、初めて聴きましたが、華やかでいいですね。終了後はWさんたちとの飲み会を断念して帰宅、何しろ翌朝が早いので。それでも、帰ってみると友人からのプレゼント=ワインが届けられてあったので、ご厚意をありがたく頂戴してから、深い眠りにつきました。
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京都・らくご博物館【秋】〜紅葉寄席〜 vol.23

「らくご博物館」、決して落語を展示した博物館があるわけではありません、博物館で開催される落語会なのです。京都国立博物館が主催するこの催し、今回が数えて23回目、年4回ですから6年になるのですね。前回伺ったのが2007年10月26日のこと、私にとっては2年ぶりということになります。ただし、会場となる京都国立博物館は現在工事中、ここ数回は七条通を挟んで南側にあるホテル・ハイアットリージェンシー京都での開催となっています。2年前までは毎回ほとんど満席で立ち見が出るくらいでしたが、昨晩は以外と空席が多かったという印象を持ちました。やたらと座席を増やしたと言うこともないでしょうし、やはり博物館で開くことに意味があるのかな。ま、それはともかく、近頃はブログ更新もままならぬほど余裕のない日が続いていたので、いい気分転換となりました。
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桂枝雀の貧乏神

 このところ、週末の楽しみは早朝のNHK・かんさい想い出シアター、桂枝雀の3週目は「貧乏神」、昨晩帰宅が遅かったので携帯の目覚ましを5時にセットして、何とか観ることができました。小佐田定雄さんの作になるものですが、放送は平成7年と近年の映像。マクラでは例によって子ども時分の神戸空襲の避難風景、自宅の神さんが先に落ちてくるところから、噺に入っていきます。私はこのマクラは生でも聴いたことがあるのですが(たぶん、角座)、恐らくまだ小米のはず、いったいいつ本題に入るのかとハラハラするぐらい長くまた面白かったことを記憶しています(しかし、その時のネタが何であったのかは覚えていません)。枝雀さんの宗教観はそれはそれで面白いのですが、一時期はそれがマクラでしつこいくらい語るので、辟易することもありました。しかし、理詰めの神や仏ではなく、体験とともに語る彼の神は、まさに庶民の「神さん」として身近に感じられます。ましてこの噺はぱっとしない貧乏神と同居し、彼に養われるというもの。洗濯で日銭を稼ぐ貧乏神が、盥を抱えながら「綺麗な夕日やなぁ、明日も洗濯物がよく乾く」というシーン、本当に赤い夕焼けの光を感じて大好きな場面です。時代設定を気にすることなく、普通の人の内面にあるある種の普遍性に依拠した、いつまでも通用する佳作ですね。
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桂枝雀の池田の猪買い

 NHK大阪のかんさい想い出シアター先週の代書に続いて今朝は「池田の猪買い」、上方の北の旅の代表としてポピュラーな噺。初回放送日1981年3月21日とのことですから40代前半、映像的にもまだ髪の毛が残っていて若々しいですね。私が高校生の頃は笑福亭仁鶴の全盛時代、彼の猪買いは本当に大爆笑ネタでした。もちろん、落研の仲間でもみんなで仁鶴のマネなどしておりました。その頃枝雀さん(まだ小米時代ですが)がこのネタをやっておられたかどうか、あまり記憶にありません。放送後の解説で雀々さんからも「どの猪買いやろ?」との発言があったとおり、枝雀さんのネタは時間をおくとずいぶん変わってきます。今日の映像で見る限りは、2カ所ほど「おや?」というところがありましたが、全体としては熱演の枝雀ワールドでした。次週は「貧乏神」です。
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桂枝雀の代書

 桂枝雀の生誕70周年・没後10周年を記念して、昨晩NHKで「なにわの爆笑王 再び〜生誕70周年 桂枝雀の至芸〜」が放送されました。桂南光佐渡裕がVTRを見ながら対談、誠に結構なものでした。関連して、NHKが関西の落語ファンへのアンケートで選んだ「もう一度聞きたい枝雀落語ベスト3」が選ばれ、こちらはかんさい想い出シアターで3週連続で放映され、今朝は第1回の「代書」を観ました。こちらの番組は桂雀々がゲスト、彼の入門当時の様子を描いた1978年11月28日放送「近畿の話題」を織り込み、「代書」は1986年1月17日に放送されたもの。例の「せーねんがっぴ、を!」には分かっていても吹き出してしまいます。懐かしくも楽しい映像を堪能し、安心して二度寝したのであります。
 枝雀に関する本・DVDなどは、いつまでも枝雀をご覧ください。
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古今亭菊六さんを生で聴きました

 8月22日(土)、「第一回江戸の噺家落語会@阿吽坊」というイベントを開催、大変いい内容で無事に終了することが出来ました。以前から阿吽坊で落語会をやりたいという話はよくしていたのですが、具体化したのは今年の5月。東京の幹事さん4名と相談し、お盆休み直前の阿吽坊での開催となったのでした。店のキャパシティぎりぎりの参加者でしたが、落語会も懇親会も(ほぼ)満足できる内容、できることなら次年度以降も是非やりたいものです。阿吽坊の大将、幹事の皆様、菊六さん、そして何よりもご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。写真は、幹事のお一人からいただいた大入り袋、菊六さんからいただいた手ぬぐいともども大事にとっておきます。


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